秀 句 3 選 | |
令和6年 11月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
飾らずに内輪話を書き綴る | 忠 夫 |
シュワシュワと泡がユーモア語り出す | 一 歩 |
横道の無駄足今に生きている | 國 夫 |
■金津番傘 | |
周期的ふさぎの虫がやって来る | 三枝子 |
帯結ぶ娘が華になる鏡 | はつえ |
産声が絆を結ぶ平和の子 | みゆき |
ほぼ無心Z世代のスマホ術 | 年 江 |
■三国番傘 | |
信念を貫く熱い血の流れ | まりこ |
跡取りの椅子に座るが荷が重い | 節子 |
運の無い男と欲の深い美女 | 恵美 |
■今立番傘 | |
野良へ行く首に手拭い巻く農夫 | 田 甫 |
核心を突かれて返事出ししぶる | 栄 子 |
初心者の助手席乗って足がつる | 雅 巳 |
■鯖江番傘 | |
お刺身に醬油和食の海と山 | 和 代 |
策略を模索している懐手 | 八重子 |
転ぶたび受身の技も知恵も付き | はつお |
人生初十七文字で見た光 | るい子 |
■みやざき番傘 | |
あべこべにしても変わらぬ愚痴の数 | 典子 |
土鍋ふつふつ平和家庭の和を煮込む | 榮子 |
無口な父がぽりこぼしている軍歌 | 榮子 |
■大野番傘 | |
人脈をつい見間違う色メガネ | 節 子 |
消火器で消したい戦火出来るなら | 千寿子 |
赤ちゃんの欠伸も乗せた秋のバス | 加代子 |
■敦賀番傘 | |
里帰り奥から母の弾む声 | 敏子 |
怒鳴るより静かな声が身に沁みる | 秀子 |
濡れ落葉掃いてもとれぬ頑固者 | 和子 |
■県民川柳会 | |
野良猫は寒さをしのぐ軒の下 | 美恵子 |
ゆっくりと歩けば世間見えて来る | 照子 |
異状無いが正常だとも言えません | 宏繁 |
■大関川柳会 | |
釣鐘のゴーンの音で身を正す | とよ子 |
ありがとうママのお辞儀に釣られる児 | 信 子 |
舞い込んだ枯葉に風を詠むロマン | 時 子 |
■若越川柳会 | |
下手なうそ母さんだけは御見通し | まりこ |
背に夕日大きな影にひとめぼれ | 昌彦 |
落葉散り心細さが増す季節 | はる子 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 10月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
しっかり者転びご縁を掴み取る | 忠 夫 |
羽衣を注文したが届かない | 暁 美 |
ひとり身の終着駅はどこだろう | 美枝子 |
■金津番傘 | |
耳にタコできてもハイと言う立場 | 由美子 |
ざくろの実はじけて笑う秋の空 | 美和子 |
歳月の実りは笑い皺にでる | 良 一 |
おお寒い湯気も今夜のかくし味 | 恵 子 |
■三国番傘 | |
お互いに円い気持ちで暮らしたい | 憲司 |
二歳でも目が離せない疲れます | 恵美 |
中国の規制を解いた海の幸 | 周一 |
■今立番傘 | |
難民の安堵に遠い細い道 | 田 甫 |
今二人最終章に辿り着く | 頼 保 |
根回しのためなら受ける汚れ役 | 長 雄 |
■鯖江番傘 | |
ゲリラ雨家も命も土砂の下 | はつお |
教科書を超えた学びのある野山 | 和 代 |
地獄見てやっと目覚めた私利私欲 | はつお |
物価高わが家も赤字危機となる | 俊 一 |
■みやざき番傘 | |
おはようで家族のドラマまわり出す | 榮子 |
淋しさと楽天秤にかけてみる | 文子 |
納得がいかぬいかぬと箸を割る | 榮子 |
■大野番傘 | |
常識をかざす人らの都合主義 | 義 和 |
汗流れしょっぱい味で稲を刈る | あけみ |
本心を読まれドッキリしかむ顔 | 正 富 |
■敦賀番傘 | |
パズル解く時間たっぷり老いの坂 | さかゑ |
精出して生きれば花も今に咲く | 敏子 |
捏造の告白時は戻らない | 和子 |
■県民川柳会 | |
さわやかな顔の人にも悩みある | 孝夫 |
生き方が変わる健診結果表 | 快生 |
老人をおいてけぼりにするスマホ | 快生 |
■大関川柳会 | |
人間のエゴに地球が泣いている | とよ子 |
色直しいそいそ支度医者通い | 時 子 |
卒寿でも畑に出れば元気でる | ちえ子 |
■若越川柳会 | |
直売の野菜笑顔のおまけつき | 澄子 |
いたずら描きバンクシーならウェルカム | 柚子 |
要点が彷徨い会議座礁する | 博已 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 9月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
投げあって同じ匂いを探します | 暁 美 |
歓声を上げ太陽に水着の娘 | 一 歩 |
名物を教えてくれた手話の指 | 一 歩 |
■金津番傘 | |
美味しいと褒めれば今朝もまた出され | 繁 一 |
褒められて十八番が増える台所 | 栄 子 |
転ぶたび本気モードを繰り返し | 恵 子 |
生き方はこの方向で合っている | 三枝子 |
■三国番傘 | |
裸木が天を見つめて春を待つ | 千代子 |
過去未来しっかり結び生きている | 弘子 |
こんなにも淋しい独り居の自由 | まりこ |
■今立番傘 | |
ロマンス詐欺心に弛み夢がさめ | とし子 |
パリ五輪国を背負ってさあ出番 | 雅 巳 |
軒先に家紋提灯村祭り | 五十八 |
■鯖江番傘 | |
五インチの画面の奥の新世界 | 和 代 |
部屋の隅虎視眈眈と次期の椅子 | 清 孝 |
課題吟先入観を捨てて詠む | 繁 一 |
燃え盛る五欲まだまだ竹を踏む | いく枝 |
■みやざき番傘 | |
大谷も数字の魔物追いかける | 典子 |
悪運はまだあるはずと大手術 | 長雄 |
過疎の村に居残り護る無縁墓 | 長雄 |
■大野番傘 | |
下積みの過去が未来を太らせる | 節 子 |
別床で気付かいせずに行くトイレ | 義 和 |
仏門へきれいさっぱり髪を切る | 勉 |
■敦賀番傘 | |
悲しみを抜けるきっかけくれた友 | 操 |
かあちゃんによう似てきたと鏡から | さかゑ |
我を待つ子の泣きべそが愛おしい | 敏子 |
■県民川柳会 | |
幸せな生まれながらに美人とは | 宏繁 |
炎天にコンビニ遠い田舎道 | 孝夫 |
物価高値段変えずに量減らす | 快生 |
■大関川柳会 | |
部活後の空腹みたす箸の先 | ちえ子 |
広い空仰げば心うきうきと | 清 子 |
立ち止まり腰をのばせと孫指導 | 信 子 |
■若越川柳会 | |
暴露本有名人の裏の顔 | 優子 |
痛い所つかれて黙る雄弁家 | 澄子 |
オトコとオンナ気持ち織りなすチェック柄 | 博已 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 7月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
おみくじで揺れる心を落ち着かす | 國 夫 |
それらしくなるまで幕は畳みます | 暁 美 |
段ボールから民間の意見吐く | 洋 介 |
■金津番傘 | |
ありがたいお祝いのペア箸二膳 | 幸 枝 |
5メートル娑婆を諦めさせる塀 | 長 雄 |
妻以上便利なものはないと知る | 良 一 |
キャッシュレスおつりを知らぬ子供たち | 年 江 |
■三国番傘 | |
経済の覇権をドルが支配する | 田甫 |
噂好き今はスマホで種をまく | あけみ |
列島をピンクに染める春の花 | 登喜雄 |
■今立番傘 | |
新調の日傘梅雨明け待ちわびる | 靖 子 |
たまたまが生涯の友連れてくる | さち子 |
気まぐれな彼女可愛い猫みたい | 雅 巳 |
■鯖江番傘 | |
梅雨空のジューンブライド晴れやかに | 廸 子 |
胸に抱く秘めた野心が目を覚ます | 清 孝 |
余生に思いがけぬなった重ね塗り | 和 代 |
お粗末でも歴史悲しい露座仏 | るい子 |
■みやざき番傘 | |
一瞬を捉える写真輝いて | 喜美子 |
都知事選水掛け論で幕が開く | 文子 |
もうごめん独り言言う胸の内 | 典子 |
■大野番傘 | |
馬も肥え自分も肥える秋がくる | 美 枝 |
紙とペン机の上にある未来 | 加代子 |
ばっさりと余りの言葉うそ寒い | 智恵子 |
■敦賀番傘 | |
お帰りと両手広げて待つ港 | 和子 |
レジ袋家族の命持ち帰る | 照恵 |
ぼんやりと過ごす時間も宝物 | 秀子 |
■県民川柳会 | |
子育てのノートに熱い悩み事 | 快生 |
師の教えじわじわ効いて今日がある | 長雄 |
母さんの家事段取りは無駄が無い | 美恵子 |
■大関川柳会 | |
正解はどこにもないと世界地図 | とよ子 |
正解を言葉に出せぬもどかしさ | 信 子 |
ありがとう言えば笑顔がついてくる | ちえ子 |
■若越川柳会 | |
北風がほんとの味方かも知れぬ | 幸子 |
次世代も受け継がれよと宮大工 | 優子 |
和解して等高線が消えていく | 博已 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 6月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
求婚を蹴りラーメンに湯をそそぐ | 洋 介 |
乳呑み児の前歯見つけて皆が寄り | 一 歩 |
久々のぞくぞく感だ登山道 | 美枝子 |
■金津番傘 | |
マンホールの蓋に豊かな町の絵図 | 田甫 |
貝の蓋閉じてそろそろ反抗期 | 美紀子 |
散歩中いくつもファイトくれる花 | 由美子 |
不朽の名残して行った館跡 | 恵 子 |
■三国番傘 | |
松の花栄よ栄よと天をつく | 千代子 |
遠回りせずにハッキリと答えてね | きみ子 |
ライバルを追い越せみがく心技体 | 田甫 |
■今立番傘 | |
年のせいそれでも医者は薬出す | 靖 子 |
針の穴程の出来事ふっと吹く | 栄 子 |
ぜい肉も私のもので捨てられぬ | とし子 |
■鯖江番傘 | |
好き嫌い編んではほどく愛の糸 | いく枝 |
披講へと向かう階段踏み外す | 繁 一 |
誤解され笑って熱い茶を入れる | 光 子 |
■みやざき番傘 | |
ぐっと飲む文句はやがて実を結ぶ | 久子 |
泣き笑いやがて別れる人と住む | 榮子 |
歯切れ良い言葉に滲むお人柄 | 典子 |
■大野番傘 | |
助けてよ浮き輪が欲しい我が心 | 武 洋 |
顔よりもきれいな心見ておくれ | 義 和 |
遺産分けどこで線引く山ひとつ | 節 子 |
■敦賀番傘 | |
ふれあいの絆をくれた通り雨 | 春美 |
こぬか雨別れた人を思い出す | さかゑ |
正直に生きてきたのが名誉かも | 操 |
■県民川柳会 | |
うっかりの言い訳出来ぬ車事故 | 美恵子 |
はかないね消えてなくなる夢知識 | 弘明 |
後悔せず余生やり切る事とした | 宏繁 |
■大関川柳会 | |
好きなのに好きと言えない喉仏 | とよ子 |
みんな好き諭吉がにらむ無駄使い | 清 子 |
名も知らぬ香り漂う癒し花 | 信 子 |
■若越川柳会 | |
初恋がふっと顔出す倦怠期 | 澄子 |
年金暮らし頼みの綱が先細り | 誠一 |
何の都合かバックしだした蟻の列 | あや湖 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 5月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
古釘も対で仲良く納まって | 暁 美 |
お言葉に甘えてここで息を継ぐ | 國 夫 |
コマーシャルすぐに食いつく浪費癖 | 國 夫 |
■金津番傘 | |
膝小僧抱いて明かした母の通夜 | 長 雄 |
勝負の日迷いなく引くアイライン | 由美子 |
疎遠だが平等にする遺産分け | 繁 一 |
平等というが疑問符付いたまま | けい子 |
■三国番傘 | |
その話暫し私は貝になる | 賢司 |
生真面目が却って徒になる出世 | 登喜雄 |
諍いのタネちょっかいの嫌がらせ | 田甫 |
■今立番傘 | |
雲間から式部のロマン見てた月 | 靖 子 |
紅を引く母の鏡台秘密箱 | とし子 |
急死した吾子の姿に咽ぶ母 | 田 甫 |
■鯖江番傘 | |
つつじ祭り川柳大会 | |
■みやざき番傘 | |
背伸びしておとなの真似を自慢げに | 榮子 |
大器晩成信じる母の丸い背な | 榮子 |
子のためならすらすらと射るど真ん中 | 榮子 |
■大野番傘 | |
永田町言葉巧みにぼかす罪 | 勉 |
高齢で猪突猛進出来かねる | 逸 子 |
お日様を食べた布団に身を沈め | 悦 郎 |
■敦賀番傘 | |
たんぽぽが運んでくれた春の彩 | さかゑ |
ないしょですランチポイントよく溜まる | 照恵 |
賭け事にスリル求めた破産劇 | 田甫 |
■県民川柳会 | |
あたたかい心こもった握り飯 | 一二 |
美しい日本語話す素敵だね | 美恵子 |
ロボットが人手はぶいて運ぶ膳 | 照子 |
■大関川柳会 | |
ぽかぽか陽気畑仕事を連れてきた | 清 子 |
仕事ひとすじ母の面影そこにある | 孝 代 |
久しくメークお多福顔と笑う婿 | 信 子 |
■若越川柳会 | |
フーフーし愛情注ぐ離乳食 | 優子 |
みのもんたにいじられ受ける珍プレー | 澄子 |
頼らずに節制せよと説くサプリ | 柚子 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 4月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
歯刷子を残していつか去るおとこ | 洋 介 |
ランドセルうれしい色に光ってる | 美枝子 |
少年の希望育てている野原 | 洋 介 |
■金津番傘 | |
腹立ちもいとしさもある介護の日 | 輝 子 |
ゴムマリのように弾んだ十五・六 | 郁 子 |
半額に弱い心がすぐ動く | かづ子 |
半分は女性だと言う主義主張 | 長 雄 |
■三国番傘 | |
こんなにも気分で変わる酒の味 | まりこ |
いさかいを躱し話題を変える知恵 | 恵美 |
フィーリングこの人となら大丈夫 | あけみ |
競い合い励まし合って咲き誇る | 清孝 |
■今立番傘 | |
コツコツと貯めて湯の宿腕の中 | 靖 子 |
まるでない議員品格国の恥 | 頼 保 |
血を吸ってかゆみを残す蚊が憎い | 田 甫 |
■鯖江番傘 | |
支援した武器が戦を終わらせぬ | 和代 |
渋い顔一物有りの挙手らしい | さよ子 |
愛された記憶心の常備薬 | はつお |
■みやざき番傘 | |
白球を見事捉えた追加点 | 榮子 |
こりごりへ誓う禁酒に誘われる | 文子 |
出会いから風雪耐えて城守る | 榮子 |
■大野番傘 | |
生涯をかけて究めた腕と勘 | 義 和 |
心から詫びていますか金バッチ | 逸 子 |
ゆらゆらとちまたを泳ぐお暇びと | 美 枝 |
■敦賀番傘 | |
波風の立たぬ言葉を模索する | 操 |
不器用なわたしの背なを押した風 | 照恵 |
少子化の波に負けじとこいのぼり | 秀子 |
■県民川柳会 | |
子供には明るい未来贈りたい | 一二 |
新しい風を待ってる鯉のぼり | 宏繁 |
ロボットに出来ない仕事誇り持つ | 美恵子 |
■大関川柳会 | |
皆んな出て一人淋しい家の留守 | ふじ子 |
淋しいね逃げ足早い諭吉さん | 信 子 |
宝くじ万に一つの夢を買う | とよ子 |
■若越川柳会 | |
人間の顔した鬼に誘われる | じゅ宏 |
成人式終えて首輪を外される | 幸子 |
ラジオ聞く語彙力増やし脳に良し | 市子 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 3月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
新幹線シャッター街にビルを建て | 忠 夫 |
賑やかに今日という日を泡立てる | 美枝子 |
野良に出て春の便りとたわむれる | 國 夫 |
■金津番傘 | |
タグ付きの蟹に喉から手が出そう | 幸 枝 |
図星だなゴクリと動くのど仏 | 優美子 |
出世道登る男にある色気 | 良 一 |
空家にももれなく届く納税書 | はつえ |
■三国番傘 | |
茶碗よりペットボトルで飲むなんて | 節子 |
しくじりを重ねて磨き上げる技 | 田甫 |
新しい教室に湧く笑顔の輪 | 弘子 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
慣れぬ旅珍道中もまた楽し | 雅 巳 |
なけなしの知恵働かせ生きている | 栄 子 |
心合わせ経の余韻にリンの音 | 頼 保 |
■鯖江番傘 | |
音もなくムカデの足が騒がしい | 和 代 |
昼飯を食ったかなあと妻に聞く | 峰 隆 |
腹のでかい舵取りほしい日本丸 | はつお |
■みやざき番傘 | |
遅くてもいいよ無事故を祈る母 | 照子 |
落書きに滲むあなたの人間味 | 榮子 |
頑張れとスマホの中で励まされ | ゆり |
■大野番傘 | |
デジタルは先輩よりも部下頼る | 逸 子 |
孫の肩借りる己の膝軋む | 正 富 |
もやもやを晴らす港は母の胸 | 悦 郎 |
■敦賀番傘 | |
恐竜の歴史を化石よく喋る | 照恵 |
楽だなあ記憶しなくてよい議員 | 秀子 |
紙とペン自分磨きの旅に出る | さかゑ |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
独身を卒業してと母願う | 美恵子 |
いつか咲くじっと我慢の時もあり | 美恵子 |
四月から蝶蝶のように脱皮する | 一二 |
■大関川柳会 | |
まだ子供思っていたが彼と来る | 信 子 |
孫の顔見たくて探す写真帳 | 孝 代 |
筋トレは立って座って家事熟す | 清 子 |
■若越川柳会 |
|
遺伝子に抗えないとトンビの子 | 博已 |
結ばれる愛の絆へ鳴るチャペル | まりこ |
死に水は取ってあげると妻が言う | じゅ宏 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 2月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
面子など気にせず仲間の助け合い | 一 歩 |
ここだけと言った噂が広がる輪 | 京 子 |
告げられた余命無言の夜が続く | 一 歩 |
■金津番傘 | |
今日は今日洗い流しておく無念 | 良 一 |
喜寿祝子らが労う旅行券 | 明 美 |
敗戦に球児労う父母の会 | 繁 一 |
ひな祭り聞こえてきそう笛太鼓 | 栄子 |
■三国番傘 | |
ひと時の至福に酔うた子の帰省 | 清孝 |
母を亡くした孫に長々書く手紙 | 和子 |
特産の食材が呼ぶおもてなし | 田甫 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
生きるには他人のおかげ日々感謝 | 五十八 |
家族愛柱のキズが物語る | 栄 子 |
丹精の苗より伸びる草を抜き | 田 甫 |
■鯖江番傘 | |
千体の中に水子を思う雛 | 好 太 |
ふらふらの日本支える子が足りぬ | いく枝 |
印象に残る教師の無駄話 | 廸 子 |
被災地よ戦地よここで手を合わす | よし子 |
■みやざき番傘 | |
優しさの輪を繫ぎ合う援助の手 | 典子 |
コンビニの明るさテンションが上がる | 榮子 |
喜びを待ちに待たせる予定表 | みつ子 |
■大野番傘 | |
物価高天井知らず火の車 | 智恵子 |
ライン友絵文字いったり来たりして | 逸 子 |
ゆったりは得意な私こたつ族 | あけみ |
■敦賀番傘 | |
約束をしてから指の物思い | 操 |
会いたいね近いうちにとそれっきり | さかゑ |
ババ抜きの名前がどうも気に入らぬ | 秀子 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
小さいが夢があふれるランドセル | 和郎 |
半分ではいやだとすねる幼い子 | 一二 |
あの時は世話になったとボランテイア | 一二 |
■大関川柳会 | |
嫌ですね役が廻ると姿消す | とよ子 |
一つ一つ消して行くのか認知症 | ちえ子 |
ゆったりと暮らす忙しかった過去 | 孝 代 |
■若越川柳会 | |
四コマに描く愉快な人間味 | まりこ |
生涯の記憶を奪う認知症 | キヨ子 |
約束が遠のいてゆく深い霧 | あや湖 |
秀 句 3 選 | |
令和6年 1月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
紅葉の山のときめき持ち帰る | 美枝子 |
被災地へ笑顔戻れと汗をかく | 國 夫 |
妥協案で詰まった餅を破壊する | 洋 介 |
■金津番傘 | |
刺し子布母と一緒に生きている | 優美子 |
手抜きだと文句覚悟で買うおかず | みき子 |
濡れるなら夫婦一緒に花野まで | 恵 子 |
帰省する孫へハンカチまた濡らし | 郁 子 |
■三国番傘 | |
横にいる妻が私の守り神 | 田甫 |
和解ねと言われて着たい赤い服 | 恵美 |
季節ごとお色直しを見せる富士 | 周一 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
永遠の愛誓う二人の大安日 | 栄 子 |
戦争の種も小さい小競り合い | 玲 子 |
錦帯橋世界遺産になる木橋 | 頼 保 |
■鯖江番傘 | |
面白いニュースを探す虫メガネ | 清 孝 |
花弁も待つ身の恋に来る来ない | るい子 |
大笑いされても好きな歌音痴 | 廸 子 |
■みやざき番傘 | |
大衆の視線一手に幕上がる | 榮子 |
羅災地の家族に辛い涙雨 | 榮子 |
婦唱夫随ストレスの無い暮らしぶり | 照子 |
■大野番傘 | |
明日見えぬ人の無力を思い知る | 義 和 |
六度目の辰年だよと笑顔舞う | あけみ |
年頭の地震忘れぬ年になる | 逸 子 |
■敦賀番傘 | |
看板を食べ大型店が良く太る | 照恵 |
さばさばと心残りを捨てに行く | 春美 |
雪つりを取れば自由になれる松 | 操 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
へそくりが溜まった頃にボケが来る | 宏繁 |
のほほんの夢を見ているうす笑い | 和郎 |
生きてます近況知らす年賀状 | 弘明 |
■大関川柳会 | |
苦心して築いた家は子のお城 | 時 子 |
鶴を折る孫の苦心に手をそえる | 信 子 |
声高らかに歌い笑える老い集う | ちえ子 |
■若越川柳会 | |
百均でもセンスが光るDIY | 澄子 |
両替に手数料とは世知辛い | 誠一 |
スーパーへ行けばため息またひとつ | はる子 |
秀 句 3 選 | |
令和5年 12月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
大阪の酒飲み尽くすアレのあれ | 長 雄 |
廃材に宿るオブジェを見逃さず | 國 夫 |
約束の時間へ凍りつく小指 | 洋 介 |
■金津番傘 | |
予報士へ皮肉か雨のスタジアム | 繁一 |
大切に握って帰る子の前歯 | 由美子 |
肉じゃがで男一匹釣り上げる | 良一 |
苦手だと思った人が今は友 | 年江 |
退屈を知らない靴がうれし泣き | 美紀子 |
■三国番傘 | |
切り株に真っすぐ生きた証の輪 | まりこ |
一年をリセットさせる大掃除 | 周一 |
ひたすらに健康の維持念じてる | 弘子 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
日が暮れて赤提灯が俺を呼ぶ | 雅 巳 |
移りゆく時間の流れに住む命 | 栄 子 |
五七五AIが詠む新時代 | 靖 子 |
■鯖江番傘 | |
すれ違うメガネ美人にけ躓く | 八重子 |
安全を杖引く爺が呼びかける | 峰 隆 |
焦ったらまずは落ち着け深呼吸 | 邦 子 |
いつだって愛が夫婦の屋台骨 | はつお |
■みやざき番傘 | |
豪雪の宿命今朝も雪を掻く | 典子 |
洗っても洗っても欲しがみつく | 文子 |
写経する指の先から澄んでくる | 榮子 |
■大野番傘 | |
月めくりうす着になって春を待つ | 美 枝 |
雪国の晴れ間喜ぶ洗濯機 | 加代子 |
新幹線超満員の夢を見る | 悦 郎 |
■敦賀番傘 | |
収入も出費も減って老い二人 | 秀子 |
待つ事の喜びがある予定表 | 照恵 |
スピーチをカンペ見ながらする議員 | 和子 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
しなやかな踊りを見せる焼きするめ | 和郎 |
鬼退治童話で学び善を知る | 弘明 |
隠し事しどろもどろの声になる | 孝夫 |
■大関川柳会 | |
姉の服今日はピンクでご機嫌ね | 孝代 |
スキップに鼻歌今日は上機嫌 | ふじ子 |
何回も見ている孫の写真集 | 孝代 |
秀 句 3 選 | |
令和5年 11月分 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
だらだらと過ごした付けが大きすぎ | 國 夫 |
赤く熟れました玄関開けましょう | 暁 美 |
少数派辛酸舐めて今がある | 國 夫 |
■金津番傘 | |
なぜそこで笑い出したか父の謎 | 優美子 |
小銭出す背後でぼやく長い列 | 郁 子 |
長い髪切って未練の恋に幕 | むつみ |
誉め合えば木にも登れる趣味仲間 | 秀 生 |
■三国番傘 | |
縫い包み抱いて寝かせるケアホーム | 恵美 |
自画像の肌は明るい色を塗る | まりこ |
ゆっくりとハンドル握る慣れた道 | 五十二 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
デート中突然時雨ホテル前 | 五十八 |
借金を背負わす国でどう生きる | 靖 子 |
袖を引く地団駄踏んで自己主張 | 頼 保 |
■鯖江番傘 | |
とんぼ返り出来たと孫がして見せる | はつお |
子の顔を忘れていても母は母 | はつお |
丼か刺身かゆらゆら寿司ランチ | みどり |
まだ火種消せぬシニアの底力 | 八重子 |
■みやざき番傘 | |
紅葉の木々それぞれに思い入れ | 榮子 |
真ん中の笑顔輝く母太陽 | 榮子 |
母流す涙は何よりも怖い | 榮子 |
■大野番傘 | |
お品書き文字は読めるが舌知らず | 義 和 |
新幹線首都の扉を開く道 | 由利子 |
大切にしますと言われお嫁入り | あけみ |
■敦賀番傘 | |
達成感得たくて老いをあやす日々 | 敏子 |
子の遺品未だひもとくこと出来ず | 操 |
他人から教わる事で人になる | 春美 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
こころざし立てて旅立つ子の背中 | 照子 |
寒風に海を見おろす水仙花 | 弘明 |
出不精でだんだん視野がせまくなる | 照子 |
■大関川柳会 | |
自慢げにいつも話した亡母の過去 | 孝 代 |
断ち切れぬ過去が時々顔を出す | 清 子 |
秋風にバトン渡して猛暑去る | 時 子 |
秀句3選
令和5年10月
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
三角も四角にもある個性です | 暁 美 |
ややこしいので物価高だと言っておく | 暁 美 |
ミスをして首切りなしも飛ばされ | 忠 夫 |
■金津番傘 | |
天からの眺め味わう鳥瞰図 | 長 雄 |
湯通しをすると素顔が見えてくる | 良 一 |
刺身にも火を通したいアニサキス | 恵 子 |
得意かものらりくらりの中立派 | 栄 子 |
■三国番傘 | |
お隣と仲良しになるおすそ分け | 千代子 |
最後には涙を武器にする女 | 恵美 |
とは言うが非人の心はややこしい | まりこ |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
スーパーに間借りしている焼き芋屋 | 長雄 |
ゲル人の絵から戦のムダを知る | 田甫 |
つくづくと戦ない国生きる幸 | 玲子 |
■鯖江番傘 | |
アンパンを供え水子の忌がめぐる | 好太 |
耳は痛いが御意見番のいる安堵 | はつお |
人間は遊びがないと行き詰まる | 俊一 |
大袈裟に褒めて操る妻の知恵 | 廸子 |
■みやざき番傘 | |
まだ青い老いの苦言に知る未熟 | 照子 |
気分屋の舌がその都度変化する | 文子 |
散る花よ答出すにはまだ早い | 榮子 |
■大野番傘 | |
心斎橋ペアで歩いた日も遠い | 加代子 |
旅の空腕を組みましょねぇあなた | 恵美子 |
手料理で彼の胃袋わしづかみ | 京 子 |
■敦賀番傘 | |
角ばった言葉を丸く受けている | 操 |
鰯雲どこまで続くこの青さ | 敏子 |
弁明も意味なし根付く不信感 | 秀子 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
休日が全然無いとくどく妻 | 一二 |
いつの間にか消えてしまったあの二人 | 一二 |
百年間廃炉後不安嘆く里 | 快生 |
■大関川柳会 | |
何かあるあの人重い口開く | 信 子 |
病名が気になり見舞う重い足 | ちえ子 |
田の神に感謝今年も塩むすび | とよ子 |
秀句3選
令和5年9月
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
人知れずひまわりだって泣くのです | 美枝子 |
行司よりビデオが勝った土俵際 | 洋 介 |
戦場に出た満月に恥じぬのか | 洋 介 |
■金津番傘 | |
出るならば打たれない程高い杭 | あけみ |
この場面他人が出ると角が立つ | 賢 爾 |
遠来の友満悦のおろし蕎麦 | 繁 一 |
長生きが的中しそう笑い皺 | 恵 子 |
■三国番傘 | |
つまらない話になると見る時計 | きみこ |
ピーポーが来ぬよう祈る当直医 | 田甫 |
適当にあしらって切る電話 | 榮子 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
数知れぬ仏と共に飯を食う | 栄 子 |
解決が急がれますなウクライナ | 田 甫 |
日本列島笑顔はじけるコロナ明け | 玲 子 |
■鯖江番傘 | |
断捨離を先送りしている残暑 | 繁 一 |
夕立の粋なはからい虹を架け | いく枝 |
刻まれた名に沖縄の過去がある | 繫 一 |
災害につくづく人の無力知る | いく枝 |
■みやざき番傘 | |
減塩食強いる病に泣いた味噌 | 照子 |
子のために羽撃く道を開けておく | 榮子 |
郵便夫運ぶ笑顔と温い風 | 榮子 |
■大野番傘 | |
濡れタオルこまめに変えた母偲ぶ | 義 和 |
八起目の実り苦労の甲斐を知る | 節 子 |
便利だねハイテク蛇口ワンタッチ | 正 富 |
■敦賀番傘 | |
失敗も無駄ではないとなぐさめる | 秀子 |
手の届く辺りにいつもいるふたり | さかゑ |
締め切りへあせる一句が未完成 | 操 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
甘い渋い柿と同じで人もそう | 快生 |
金などはないが家族の愛がある | 照子 |
老眼に優しく映るでかい文字 | 弘明 |
■大関川柳会 | |
マイク持つ演歌の時代懐かしく | 信 子 |
元気さが卒寿の壁を押してくれ | ちえ子 |
ほっとした気持ち忘れぬ終戦日 | 孝 代 |
秀句3選
令和5年8月
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
強い選手人の評価に動じない | 忠 夫 |
洪水で傾く家を見る不運 | 忠 夫 |
我がままでいよう魚の好き嫌い | 暁 美 |
■金津番傘 | |
信頼という強い紐離さない | あけみ |
石橋を強く叩けぬ八十路坂 | 美紀子 |
今日の罪二合の酒で起訴猶予 | 秀 生 |
肩の荷が下りて追伸長くなる | 優美子 |
■三国番傘 | |
タイトルに挑む不屈のハングリー | 田甫 |
最新の用語頭脳が拒絶する | あけみ |
何方ともテンポを合わす人の好さ | まりこ |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
爽やかな対決熱い駒の音 | とし子 |
身ぶり手ぶり体で語る外国語 | 雅 巳 |
汗の中生きる実感ほとばしる | 頼 保 |
■鯖江番傘 | |
あの世までリムジンでゆく豪華版 | いく枝 |
くっきりの眉に女の自己主張 | いく枝 |
どん底の迷路を抜けて知る情け | いく枝 |
いつまでもずっと気分は20才です | 純 子 |
■みやざき番傘 | |
思い出を脚色すれば私小説 | 長雄 |
ぬか漬けの香りしみてた母の膝 | 典子 |
孫と手を繫いで歩く里の道 | 榮子 |
■大野番傘 | |
米寿の師喜寿の生徒に回される | 加代子 |
地雷原どれだけ埋めて来たことか | 悦 郎 |
花火の宵胸を焦がした遠い過去 | 智恵子 |
■敦賀番傘 | |
熱中症防ぎこの夏ひきこもる | 秀子 |
努力して越えた人だけ観る景色 | 照恵 |
何度かの入院で知る世の無常 | 和子 |
花火の宵胸を焦がした遠い過去 | |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
コンビニに囲まれ生きる午前二時 | 雅之 |
医師だってカルテ見ながら独り言 | 弘明 |
ホラそこにあるのに見えぬ探し物 | 照子 |
■大関川柳会 | |
煩悩の波に浮いてる迷い鳥 | 時 子 |
浮く事もたまにはいいさ八十路坂 | 孝 代 |
海水浴イルカ顔出し大さわぎ | 信 子 |
秀句3選
令和5年7月
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
ネクタイは眠る時間を忘れてる | 美枝子 |
美しい指紋残して去った人 | 美枝子 |
自惚れもあったが努力至る今 | 忠夫 |
■金津番傘 | |
あんなこと忘れぬ妻の記憶力 | 田甫 |
まず笑い免疫力を賦活する | 秀 生 |
ワンパターン違う角度で見てみるか | 紀 子 |
沈没のヘリ忠誠の自衛官 | 繁 一 |
■三国番傘 | |
鍵付きの妻の机が気にかかる | 榮子 |
つまずきは貴方と会ったその日から | 憲司 |
キャップテン中心にして闘志燃え | 繁喜 |
■武生番傘 | |
~休会~ | |
■今立番傘 | |
五類でもうがい手洗い生真面目に | とし子 |
老いたれば起きる眠るも時計なみ | すみ子 |
脳ドック流れ良好まだ若い | さち子 |
■鯖江番傘 | |
あと少し泳ぎ切るぞと林住期 | 繫一 |
一日の〆にシュワッと冷蔵庫 | 廸子 |
キンキンのビールで洗う夏の鬱 | 和代 |
ごもっともと揉み手しながら狙う椅子 | いく枝 |
■みやざき番傘 | |
風雨強し愛の日もあり夫婦道 | 照子 |
決めるまで義理と私欲の攻めぎ合い | 典子 |
もち肌の乙女きらきら颯爽と | 榮子 |
■大野番傘 | |
梯子して受診カードが束になる | 正美 |
君恋し君は夜空のどこにいる | 武 洋 |
炎天下白き汗染む黒きシャツ | 由利子 |
■敦賀番傘 | |
済んだ事水に流して仲直り | 和子 |
刻むのは生きた証の悪あがき | 敏子 |
紅させば気分が少し浮いてくる | 操 |
■若狭番傘 | |
~休会~ | |
■県民川柳会 | |
蟻の列炎天下でも乱れなし | 美恵子 |
雨蛙何を思うかピョンと跳ぶ | 一二 |
プーチンの歩いた道は焦げくさい | 快生 |
■大関川柳会 | |
大谷の勢い見たか世界一 | とよ子 |
訃報聞く手まりに氷雨降り注ぐ | 時 子 |
秀 句 3 選 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
令和5年6月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
秀 句 作者 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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秀句三選
令和5年5月
秀 句 |
作者 |
■福井番傘 | |
生臭い風に夫婦の芯がゆれ | 一歩 |
スマホ閉じ少女よ澄んだ目を上げよ | 洋介 |
われ鍋にとじ蓋そんな夫婦です | 洋介 |
■金津番傘 | |
疑いもせずに損した日の痛み | とよみ |
メジャー行き見事育てた指導力 | 田甫 |
ほどほどに締めて緩めて子は育ち | 良一 |
いつの世も母は心の掛け布団 | みゆき |
■三国番傘 | |
被災地へ和みを植える花の種 | 田甫 |
趣味楽し老いても望みわく冥利 | きよ子 |
幹の上卵気遣う庭師さん | 千代子 |
■武生番傘 | |
~ 休会 ~ | |
■今立番傘 | |
飛行機雲空の彼方へ夢運ぶ | 玲子 |
一人立つ二人三脚ひもほどき | 靖子 |
予算立てたがサイフのヒモがすぐゆるむ | 栄子 |
■鯖江番傘 | |
~ 鯖江つつじ川柳大会 ~ | |
■みやざき番傘 | |
誉め言葉もらって背筋ピンと立つ | みつ子 |
人生を諭した母の小糠漬け | 榮子 |
雪どけの川縁春を待つヤナギ | 典子 |
■大野番傘 | |
そのしぐさ君は私のペットかな | 武洋 |
好奇心あって苦労の種をまく | 勉 |
苦労した話しはしない笑いじわ | 恵美子 |
■敦賀番傘 | |
発見を積んで大人になっていく | 春美 |
らくらくも戸惑いもあるひとり部屋 | 操 |
失敗も君のジョークに助けられ | 照恵 |
■若狭番傘 | |
何年も先の予定にない寿命 | 正子 |
宵闇の二人につきも赤い顔 | 節子 |
苦労した過去は忘れて前を向く | せつ子 |
■県民川柳会 | |
花の名を覚え嬉しい散歩道 | 照子 |
そうだった目から鱗がまた落ちた | 雅之 |
たまに来るひ孫いつでも主役です | 照子 |
■大関川柳会 | |
和解へと進んでほしい国と国 | ちえ子 |
子と旦那育てた様に育たない | とよ子 |
嫁姑負けた振りする古狸 | 清子 |
秀 句 3 選 | |
令和5年4月 | |
秀 句 | 作者 |
■福井番傘 | |
出口調査で噓をつくのは罪ですか | 洋介 |
イヤリング一つ落ちてたけもの道 | 洋介 |
赤い靴履いて出ようか年金日 | 暁美 |
■三国番傘 | |
お前達そのままで良い聞いてくれ | 繁喜 |
世の流れ外はだんだん別世界 | 和子 |
とれたての野菜のような新社員 | 恵美 |
■金津番傘 | |
全体の空気が読める後部席 | 美千枝 |
片言で迫ると弱い孫を抱き | 恵子 |
迫る歳今日が良ければ旬とする | 実子 |
女房といえども全部話さない | 繁一 |
■武生番傘 | |
~ 休会 ~ | |
■今立番傘 | |
夕暮れにウグイス泣いて明日選挙 | 雅巳 |
不景気風侍ジャパン吹き飛ばし | 靖子 |
目的を果たして心地良い背のび | 栄子 |
■鯖江番傘 | |
未知数といえど楽しみ孫の才 | はつお |
限界を悟った父の免許証 | 好太 |
麦の種まさかの時のためと祖父 | 峰隆 |
■福井みやざき番傘 | |
ライバルの空気ただよう甲子園 | みつ子 |
明日にはどんな芝居の幕が開く | 榮子 |
合格の通知にママはうれし泣き | 榮子 |
■大野番傘 | |
文字打ちにメールあきらめ電話する | 八重子 |
歩かねば私の道が作れない | 節子 |
闊歩する若葉の風が心地好い | 智恵子 |
■敦賀番傘 | |
まだやれる悔し涙が出るうちは | 秀子 |
夫言う君もはさみも使いよう | さかゑ |
ひと言で済ませる父にある威厳 | 照恵 |
■若狭番傘 | |
~ 休会 ~ | |
■県民川柳会 | |
職辞して苛立ち消えた胃が笑顔 | 雅之 |
家族でも父さんだけが浮いている | 快生 |
励めども歩幅狭まり身は八十路 | 弘明 |
■大関川柳会 | |
飲みすぎて陽気な人が泣き上戸 | 信子 |
明日のため楽しみ一つ繰り越そう | 時子 |
わたくしの青春でした家事仕事 | 孝代 |
3月の秀句 地区・秀句・作者 |
■福井番傘 |
真ん中に川柳がある私です 暁美 |
ほんまにな狂うことなし腹どけい 憲範 |
帰省して山家の一日のんびりと 一歩 |
■金津番傘 |
明かりつく古巣のぬくみ知る帰省 田甫 |
巣立つ子へエールも詰める段ボール 栄子 |
子が巣立ち軽々回る洗濯機 良一 |
泣き相撲大人のエゴで駆り出され 和恵 |
■三国番傘 |
コマーシャル腰の痛みがすぐ治る 繁喜 |
一厘の数字を競うプロ野球 登喜雄 |
能書きを読めば眠たくなる薬 あけみ |
■武生番傘 |
育児書を暗記しました十ヶ月 和子 |
あたたかい土は母さんだと思う 幸子 |
指切りを信じて道をふみ外す 幸子 |
そら耳かあれは母さんだと思う みゆき |
■今立番傘 |
社内ではあまい交際まだ秘密 雅巳 |
桜の木いさぎ良い程舞落ちて 頼保 |
枯草も無駄には出来ぬ栄養素 栄子 |
■鯖江番傘 |
朗報が阿波おどりしてやってくる 和代 |
なるほどと頑固うならす子の一理 はつお |
便利さに慣れて昭和の汗知らず 廸子 |
■みやざき番傘 |
夕焼けにつられ野良着が腰伸ばす 文子 |
食パンの耳は知ってる苦労の日 典子 |
若草が萌える花粉を道連れに 文子 |
■大野番傘 |
うっかりとサインしてから不眠症 恵美子 |
下手がいい絵手紙添える贈り物 勉 |
仏像を彫れば自然と母の顔 悦郎 |
■敦賀番傘 |
土産など要らんよ早く帰ってこ さかゑ |
まだかなあ大器晩成待ち続け 秀子 |
生涯のすべてあなたと共にある 敏子 |
■若狭番傘 |
つり橋も渡るしかない人生路 秀水 |
痛いとこ突かれてからは大人しい 昌彦 |
二人きり逢いたい人に妻がいる 志津子 |
■県民川柳会 |
裏切りが世界の歴史変えていく 一二 |
松竹梅俺は謙虚な梅が好き 快生 |
妻のメモたずさえスーパーひとまわり 雅之 |
■大関川柳会 |
思い切り叱られ勇気湧いてきた 孝代 |
スマホよりボロボロ辞典お気に入り 信子 |
また一つ増えたカルテとお付き合い 幸子 |
番傘ばんば川柳社
セル1 | セル2 |
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